『Benesse Corporation』 玉井 裕香子 様 インタビュー その2

      2018/05/04

今回は玉井様へのインタビューの第二回となります!まずは、お仕事の魅力についてお伺いしたいと思います。

玉井様が感じている現在のお仕事の魅力について教えてください。

仕事はたいへんなのですが、楽しいからこそ続いているのだと思っています。

自分がこだわって作ったものが世の中に出て、それが反応や反響としてダイレクトに感じられることは本当に素晴らしいことだと思います。例えば、制作に携わった歌を子ども達が街で口ずさんでいるのを聞いた時など、それは最高に嬉しい瞬間です。「ああ、あのとき頑張ってよかったな」と。入社当時から「自分が大好きな人に、プレゼントするような気持ちで仕事がしたい」という思いを持っていますが、今の仕事は正にそれを体現できる仕事であり、幸せなことだと感じています。

また、映像監督や作曲家の先生、アニメーターや監修の先生などと一丸となってチームを結成し、ひとつのベクトルに向かって進んでいく一体感、作品ができあがったときの高揚感は何物にも代え難いです。そのため、映像教材が完成し、試写をする際は毎回感動のあまり涙しそうになります。

自分が子どもを持つようになり、以前よりもシャープな企画が出せるようになりました。それは自分に子どもが生まれたからではなく、子どもを起点として、他の子ども達を見たり、触れ合ったりする機会が増えたからだと思っています。子どもが集まる場所に自然に出かける機会が増え、様々な子ども達を観察できるようになったことは本当に大きな変化でした。フィールドワークの時間が自然に増えたことで、例えば、イベント・スペースやアミューズメント・パークで「どんなことで子どもは笑っているのか?」「どんな流行歌を口ずさんでいるのか?」「どんなことで目を輝かせているのか?」「どんな動きだったら真似しやすいのか」など、純粋に様々なことを考え、学び、吸収できるようになったことは本当に新鮮な視点を自身にもたらしてくれたと思います。

特に子どもが笑うツボや興味をひかれる瞬間に関しては、モニターを通して見たものやオーディションなど大人が作り出した空間で見たものと、自然の中で生き生きと振舞っている子ども達から学ぶことは全く異なったものでした。1、2歳の子ども達にとっては、タオルを振り回しているだけでもゲラゲラ笑うほど面白かったり。「子どもが一番楽しいと思うツボは発達段階によっても全然違うし、私たち大人が面白いと思い込んでいるポイントではなく、もっと単純な繰り返しや動きが子ども達にとっては面白いんだ、楽しいんだ」とわかったことは非常に大きな転機になったと思います。子どもがテレビ画面の前で笑ったり、声を出して指をさしたりしている様子を見るのが、保護者の方々には、とても嬉しいものだと感じています。その様子を引き出せる、子どもの反応が見える映像教材を作れるようになった、大きなターニングポイントでした。

また、最も注意していることとして、あくまで自分の子どもは「N=1」であることですね。「自分の子どもはこれが好き」「だから皆これが好きに違いない」とつい考えがちになってしまいますが、そうではないことを常に意識するようにしています。自分の子どもはあくまでも参考程度。そこを糸口に「じゃあ、他の子どもはどうなのか?」という感じですね。一人一人の個性は、たとえ兄弟でも全く違うということを常に見失わないことこそ大切だと考えています。

一方、「真似をしたいという気持ち」は全ての子ども達に共通していることなのかなと思っています。どんな個性を持っている子どもでも、その気持ちがあるからこそ成長できるのだと。その気持ちを決して置き去りにするべきではないと、教材を作るときにも常に心掛けています。その真似をしたいという延長線の一つとして、「自分にもできるかも」というギリギリのところに目標を作ってあげられることが子どもの教育には非常に大切なのかなと思っています。大人もそうですが、その「やってみたらできた!」という小さな達成感の積み重ねが個々の成長を促す一つのきっかけになるのだと思います。

現在のお仕事での苦労や悩みについて教えていただけますか?

教育や子育ての環境は常に時代とともに変わっていくため、そこへのキャッチアップは常に考えています。例えば、子どもに対する声のかけ方一つにしても、数年前は「上手にできた」という評価アプローチでOKだったのですが、最近は心理学の研究から「できたね。お母さんもうれしい」という承認・共感アプローチが望ましいというように。音楽も時代によってトレンドは変わっています。そのトレンドに乗るのか、知りながら、でも敢えてクラシカルに作っていくのか、というような感じでしょうか。知らないままで古いものに固執してしまうことは全く違う結果を導いてしまうためです。休日もセミナーに出席して学んだり、文献を読んだりして常に子どもに関する新しい情報のインプットを欠かさないようにしています。常に学び、自身も進化し続けなければいけないこと。それは大変なことですが、成長の糧にもなり得ることだと考えています。

プライベートにおいては、撮影や収録が深夜に及ぶことが多いので、どうしても家族に負担を強いてしまうことですね。子ども達と会える時間が少なく、寂しい思いをさせていると感じることもありますし、夫に無理を強いていると感じることも多く、夫が深い理解を持ってくれているからこそ成り立っていると、本当にありがたく感じています。

次回は、もう少しプライベートにまで踏み込み、ご家族のことについても色々お伺いできればと思っております。

今回のインタビューのお相手

株式会社ベネッセコーポレーション
Kids&Family カンパニー
グローバル商品開発部 babyぷち商品課
玉井 裕香子 様
東京本部:東京都多摩市
Web: https://www.benesse.co.jp

 

 

 

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